CSE形式の引用は、生物学、環境科学、生態学、農業などの科学系コースで頻繁に使用されます。この引用形式を用いることで、学生は研究内容を明確に記録しつつ、科学的な文章を論理的で読みやすいものに整理することができます。

APA形式やMLA形式とは異なり、CSE形式には3つの引用システムが存在するため、担当講師の指示によって求められる形式が異なる場合があります。本ガイドでは、CSE形式の仕組みや3つのシステムの違い、そして一般的な資料形式を正しく記述する方法について解説します。

CSE引用に関するクイックガイド

CSE引用とは、科学編集者協議会(Council of Science Editors)が定めた科学論文向けの引用形式です。主に研究論文、実験レポート、ジャーナル要約、科学文献レビューなどで利用されます。CSEには大きく分けて3つのシステムがあります:

CSEシステム

本文中の引用例

参考文献リストの順序

名前-年(Name-year)

(Garcia 2023)

著者名のアルファベット順

引用-順序(Citation-sequence)

(1) または上付き文字¹

初出順に番号付け

引用-名前(Citation-name)

(1) または上付き文字¹

著者名のアルファベット順に並べた後、番号付け

CSE形式によるジャーナル論文の基本的な参考文献表記は以下の通りです:

Garcia ML, Chen T. Effects of nitrogen levels on root development. J Plant Sci. 2023;18(2):45-52.

最も重要なルールは、指導教官が指定するCSEシステムを選択し、論文全体を通して一貫して使用することです。

CSE引用とは?

CSEとはCouncil of Science Editors(科学編集者協議会)の略称です。CSEスタイルは科学分野の執筆のために設計されており、特に学術雑誌の記事や研究論文、実験データ、報告書、データセット、技術資料などを扱う際に用いられます。

学生は主に以下の分野でCSE引用を使用します:

  • 生物学

  • 生態学

  • 環境科学

  • 農業

  • 化学

  • 地質学

  • 健康科学

  • 理科系実験レポート

CSE引用は、読者が科学的な主張の根拠となる元の資料を特定するのに役立ちます。実験やフィールドワーク、データセット、あるいは科学的なレビューについて執筆する際、その情報源を引用によって明示する必要があります。

公式ガイドについては、CSE引用クイックガイドを参照してください。このガイドでは、CSEで使用される3つの主要な引用方式について説明しています。

3つのCSE引用システム

CSEは多くの引用スタイルとは異なり、3つの引用・参考文献システムを用意しています。論文作成時には、そのうちのいずれか1つのみを使用してください。

CSE著者・年号方式

著者・年号方式(Name-Year System)では、本文中で著者の姓と出版年を使用します。APAスタイルと似ていますが、句読点の使い方が異なります。

本文中の引用例:

土壌水分の増加は初期の植物の成長に影響を与える可能性がある(Nguyen 2022)。

参考文献リストの記載例:

Nguyen PL. 2022. Soil moisture and early plant growth in controlled environments. Plant Biol Res. 14(3):201-215.

この方式では、参考文献リストは著者の姓のアルファベット順に並べられます。参考文献リスト内では、出版年は著者の後に記載されます。

CSE引用順序方式

引用順序方式(Citation-Sequence System)では、論文内で情報源が出現する順に番号を振ります。

本文中の引用例:

土壌水分の増加は初期の植物の成長に影響を与える可能性がある(1)。

参考文献リストの記載例:

  1. Nguyen PL. Soil moisture and early plant growth in controlled environments. Plant Biol Res. 2022;14(3):201-215.

最初に引用する情報源が番号1となり、2番目の情報源が番号2、以降同様に続きます。一度引用した情報源を後から再度引用する場合も、同じ番号1を使用します。

CSE引用・氏名方式

引用・氏名方式(Citation-Name System)でも本文中では番号を使用しますが、参考文献リストはまずアルファベット順に整理されます。リストがアルファベット順に整えられた後、各項目に番号が割り当てられます。

本文中の引用例:

土壌水分の増加は初期の植物の成長に影響を与える可能性がある(4)。

参考文献リストの記載例:

  1. Nguyen PL. Soil moisture and early plant growth in controlled environments. Plant Biol Res. 2022;14(3):201-215.

この方式では、論文内で最初に引用した情報源が必ずしも「1」になるとは限らないため、注意が必要です。番号は、最終的な参考文献リストにおけるその情報源のアルファベット順の位置によって決定されます。

ソースタイプ別のCSE引用形式

CSEの参考文献の記載形式は、ソースのタイプによって異なります。ジャーナル記事、書籍、書籍の章、ウェブサイト、およびレポートには、それぞれ必要な詳細情報が異なります。

ソースタイプ

CSE参考文献の基本形式

ジャーナル記事

Author AA. Article title. Journal Abbrev. Year;volume(issue):pages.

書籍

Author AA. Title of book. Place: Publisher; Year.

書籍の章

Author AA. Chapter title. In: Editor AA, editor. Book title. Place: Publisher; Year. p. pages.

ウェブサイト

Author or Organization. Title of page [Internet]. Place: Publisher; date [cited date]. Available from: URL

レポート

Author or Organization. Title of report. Place: Publisher; Year. Report No.: number.

科学ジャーナルでは、CSE参考文献においてジャーナル名の略称が頻繁に使用されます。もし履修しているクラスで正式なCSEスタイルが求められている場合は、指導教官がジャーナル名の略称を求めているのか、それとも正式な名称を求めているのかを確認するようにしてください。

CSE引用の完全な例

以下は、引用順序システム(citation-sequence system)を使用したCSEの完全な例です。

ソース情報:

  • 著者:Maria L. Garcia、Thomas Chen

  • 論文タイトル:Nitrogen levels and root development in young plants

  • ジャーナルタイトル:Journal of Experimental Botany

  • 年:2023

  • 巻:74

  • 号:5

  • ページ:1220–1232

論文内の文章:

窒素の利用可能性は、植物の初期成長中の根の発達に影響を与える可能性がある(1)。

参考文献エントリー:

  1. Garcia ML, Chen T. Nitrogen levels and root development in young plants. J Exp Bot. 2023;74(5):1220-1232.

本文中の引用で(1)が使用され、対応する参考文献リストでも1と番号付けされているため、この例は正しい形式です。著者は姓の後にイニシャルを続ける形式で記載します。論文タイトルは装飾なしのテキストで記載し、その後に略記されたジャーナルタイトル、出版年、巻、号、ページ範囲を続けます。

この出典が論文内で再度引用される場合も、同様に(1)を使用してください。新しい番号を振り直さないようにしてください。

CSEジャーナル記事の引用

ジャーナル記事は、CSEスタイルにおいて最も一般的な情報源の一つです。

著者-年方式の参考文献記載例:

Garcia ML, Chen T. 2023. Nitrogen levels and root development in young plants. J Exp Bot. 74(5):1220-1232.

著者-年方式の本文中での引用例:

Nitrogen availability can influence root development during early plant growth (Garcia and Chen 2023).

著者-年方式では、参考文献リストにおいて年は著者の直後に記載されます。番号方式では、年はジャーナル名の後に記載されます。

CSE形式の書籍の引用

多くの科学論文において、書籍は学術雑誌の論文ほど頻繁には用いられませんが、背景情報や研究手法、あるいは確立された科学的概念を説明する際に使用されることがあります。

引用順の参考文献リスト:

  1. Patel R. 生態学的研究手法の入門. ボストン: Academic Science Press; 2021.

本文中の引用:

野外サンプリングの手法は、生態学的データの解釈に影響を与える可能性がある(2)。

この書籍の引用には、著者、タイトル、出版地、出版社、出版年が含まれています。

CSE形式によるウェブサイトの引用

ウェブサイトをCSE形式で引用することは可能ですが、学生は可能な限り、科学的、学術的、あるいは政府や研究機関などの信頼できるソースを利用してください。

参考文献:

  1. 世界保健機関 (World Health Organization)。水質と健康 (Water quality and health) [Internet]。ジュネーブ: 世界保健機関; 2024 [2026年6月26日に引用]。入手先: https://www.who.int/health-topics/water-quality

本文中の引用:

安全な水へのアクセスは、世界的に重要な公衆衛生上の課題であり続けています (3)。

CSE形式でのウェブサイト引用には、通常、[Internet]、出版地、発行元、発行日または更新日、引用日、そしてURLが含まれます。オンライン上の情報は随時更新される可能性があるため、引用日の記載が重要です。

CSE引用とAPA引用の比較

CSEの名前・年方式による引用はAPA引用と似ているように見えますが、両者は同じではありません。

特徴

CSE

APA

主な分野

生物学、生態学、環境科学、農業

心理学、教育学、ビジネス、社会科学

本文中の引用

(Smith 2023)

(Smith, 2023)

参考文献の著者表記

Smith JA

Smith, J. A.

雑誌名

多くの場合省略される

通常は省略せずに記載

参考文献の並び順

CSEのシステム形式に依存

アルファベット順

番号付きオプション

あり

なし

よくある間違いとして、CSEの名前・年方式の引用にAPAスタイルの句読点を含めてしまうことが挙げられます。CSEの場合は (Smith, 2023) ではなく、(Smith 2023) と記述してください。

CSE引用におけるよくある間違い

間違い

正しい対処法

複数のCSEシステムを混在させる

「著者年方式」、「引用順序方式」、「引用名称方式」のいずれかを選択し、一貫して使用してください。

著者年方式でAPA形式のカンマを使用する

(Smith, 2023) ではなく、(Smith 2023) と記述してください。

既出のソースに新しい番号を振る

同じソースには、最初に使用した番号を再利用してください。

引用順序方式の参考文献リストをアルファベット順に並べる

本文中で最初に出現した順に番号を割り当ててください。

著者のイニシャルを記載しない

CSEでは通常、姓の後にイニシャルを記載します。

雑誌の略称を推測で書く

必要な場合は、正式に認められた雑誌の略称を使用してください。

ウェブサイトの引用日を記載し忘れる

CSEのウェブサイト形式で引用する場合は、引用日を必ず含めてください。

信頼性の低いウェブサイトを引用する

可能な限り、科学的、学術的、政府、または機関が発行するソースを使用してください。

提出前にCSE形式の引用をチェックするためのヒント

まずは、指導教官が指定するCSEのシステムを確認してください。同じ情報源でも使用するシステムによって書式が異なるため、これが最も重要なステップです。

次に、本文中の引用(in-text citations)を確認しましょう。「名前・年」方式(name-year)を使用している場合は、各引用に著者名と年を含める必要があります。「引用順序」方式(citation-sequence)の場合は、最初に出現する情報源を1、2番目を2とします。繰り返し登場する情報源には、最初に割り当てた番号をそのまま使用してください。

続いて、参考文献リストを見直します。各項目が選択したシステムに準拠しているか確認してください。著者のイニシャル、論文のタイトル、ジャーナルの略称、出版年、巻数、号数、ページ範囲、URL、引用日などをチェックしましょう。

最後に、参考文献リストのタイトルが教官の指示通りであるかを確認してください。CSEの論文では、ReferencesCited Referencesという見出しが一般的に使用されます。

CSE引用に関するFAQ

CSE引用とは何ですか?

CSE引用とは、科学編集者協議会(Council of Science Editors)が定めた科学分野向けの引用スタイルです。生物学、環境科学、生態学、農業などの関連科学分野で広く利用されています。

CSE引用にはどのような3つのシステムがありますか?

CSEには「著者・年方式(name-year)」「順序方式(citation-sequence)」「名前・番号方式(citation-name)」の3つのシステムがあります。著者・年方式は著者名と出版年を用い、順序方式は本文での出現順に番号を振ります。名前・番号方式は著者名のアルファベット順に並べ替えてから番号を割り振ります。

CSEはAPAと同じですか?

いいえ、異なります。CSEの著者・年方式はAPAと似ていますが、句読点の使い方や参考文献の形式が異なります。また、CSEには番号を用いるシステムがありますが、APAは著者・日付形式のみを使用します。

CSEでは「Works Cited」ページを使用しますか?

通常は使用しません。CSEの論文では、指導教官や出版物の規定に応じて、References(参考文献)やCited References(引用文献)といったタイトルのページが使われます。

CSEの参考文献はアルファベット順に並べますか?

使用するシステムによって異なります。著者・年方式ではアルファベット順に並べます。順序方式では本文での初出順に番号を振ります。名前・番号方式では、参考文献をまずアルファベット順に並べ替えた上で、番号を割り振ります。

CSE引用ではジャーナル名の省略形を使いますか?

多くの場合、使用します。特に学術雑誌の記事を引用する際は、科学ジャーナルのタイトルを省略した形で記載するのが一般的です。提出前に必ず指導教官のルールを確認してください。

結論

CSE引用スタイルは、名前年方式(name-year)、引用順序方式(citation-sequence)、引用名前方式(citation-name)という3つの主要なシステムを備えた柔軟な科学的引用形式です。重要なのは、指導教官がどのシステムを指定しているかを正しく把握し、最初の引用から最後の参考文献リストに至るまで一貫して適用することです。論文を提出する前には、引用の順序や重複した出典、著者のイニシャル、雑誌名の略記、ウェブサイトの情報などを確認し、読者が使用したすべての参考文献を容易に見つけられるようにしておきましょう。